タグ別アーカイブ: 安冨歩

ハラスメントとは一体何か?

セクハラ,パワハラ,アカハラといった
「ハラスメント」という言葉を見聞きすることがあると思います。

大抵は特定の言動=ハラスメント
という認識ではないでしょうか?

でもハラスメントがどうかは受け手が決める部分が大きいです。
特定の言動を挙げていってそれさえ避ければいい,
というのはどんどん窮屈になるだけです。

ハラスメントの根本を考えると,
相手の爬虫類脳を作動させて,
「仁」のオープンな学習回路から遠ざけてしまう

言動のことなんじゃないかと思います。

『論語』に「礼」という概念があります。
ハラスメントでない状態というのはこの「礼」が
実現されている状態です。

これは「調和した人間同士のやり取りのあり方」です。
調和した状態は相手や状況によって無数にあります。
だからこれができていたら「礼」と固定化はできません。
固定化されたマナーや礼儀を守っていることとは無関係です。

論語の内容は安冨歩さんの著書や動画をご覧いただくと
理解が深まります。

■安冨 歩 『論語』という革命思想

爬虫類脳が活性化すると学習回路が閉じてしまうのは
その辺のクマ2ndシーズンでよくわかります。
(残念ながら動画は公開が終わってしまいました)

安冨歩さんの集中講義

安冨歩さんの集中講義
「親鸞ルネサンスとは何か
~親鸞と清沢満之とを導きとする学問の再編成~」

の収録動画を紹介します。

見る人によって感じるところは様々だと思いますが
安冨歩さんの持論に幅広く触れることのできる集中講義の動画です。

個人的に印象に残ったのは次の点です。
キーワードだけ書いておきます。

  • 「立場」がないと無縁になってしまう社会システム
  • ホースセラピー
  • 「他力」と「自力」,「他力」によってしかもたらされないこともある
  • 『論語』の中心的な概念
  • システマティック座敷牢
  • 資金をショートさせないためのローン返済と資金管理
  • 合理的な神秘主義
  • モラルハラスメント
  • 微分化された暴力
  • ハラスメントに嵌っている人は助けられるのか?

任期つきで働いていると職を失う恐怖はつきまといます。
立場がなくなって無縁になることが
根本的な恐怖の原因なんだろうなと感じました。
立場主義の影響を私も強く受けてしまっていますね。

今の自分には非常に重要なことを話されていると強く感じます。
でも学生のころだったら興味を感じなかっただろうなとも思います。
興味も固定的ではないということの顕れだし,
必要なことが最善のタイミングで現れることでもあるかもしれません。

IWJの記事とサンプル動画はこちら
(現在は会員登録しないと全体を見ることはできません)

利益は目的にはならない?

次の記事や

ジニーフレーム公式開発ブログ,しくみで儲ける

安冨歩さんの『生きるための論語』第8章5節を読んでいて,

よほど儲けることが好きな人以外は
利益そのものは本当の目的にはならない

というのに共感します。

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本当に相手を助けたければ助けようと思ってはいけない

次の集中講義の4日目でモラルハラスメントに陥っている人を
他人が直接助けることはできないことが語られています。
(現在はアーカイブになっており,IWJ会員のみ閲覧・視聴ができます)

2014/09/11安冨歩教授 集中講義「親鸞ルネサンスとは何か ~親鸞と清沢満之とを導きとする学問の再編成~」
(リンク先に集中講義のダイジェストがあります)

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しつけや教育が罪悪感や無価値感の源泉になることもある

安冨歩さんの生きるための経済学(NHKブックス)
「第五章 生命のダイナミクスを生かす」を読むと,
しつけや教育と称して「~であるべき」「~をしないといけない」と
固定観念を植えつけることが,行動を止めたり,
行動を通じた学びを妨げたりしているなあ,
と感じました。

通常は固定観念に外れた場合,叱責されます。
これによって固定観念に外れる行為に罪悪感をもったり,
固定観念に合わせられないことに無価値感をもつようになったりします。
このような感情の中で学びを得ていくことはできないでしょう。

自分で考えた行動で怒られるくらいなら
言われたとおりに動くだけでいいと思ってしまうのも無理はありません。

いわゆる厳しい家庭で育つほどこの傾向は強まりそうです。

安冨歩さんは固定観念の押し付けで相手の学習回路を閉じてしまうことを
モラルハラスメントとよんでいます。

ただこれへの対策を取るのは非常に難しいです。

「~であるべき」「~をしないといけない」と
言ってくれるのはいいことだと
言われる側も思い込んでいるため,
被害にあっているとわかりにくい面もあるからです。

次のリンク先の動画も参考になります。

リンク先の一番上の動画に出てくる話で,
ハラスメントと認定されるには,
・継続的 ・情緒的 ・隠蔽的
という条件が必要なんですね。

教える側のほうが権力が大きくて露見しにくいのも
大いにありそうです。

■IWJ,2014/09/11 【京都】安冨歩教授 集中講義「親鸞ルネサンスとは何か ?親鸞と清沢満之とを導きとする学問の再編成?」四日目(動画)
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/168311
(現在はIWJの会員だけ全編をご覧になれます)

固定観念にとらわれずに自分のやりたいことを
やりたいようにやってもいいはずです。

そのかわり,自分に起きる現象を素直に受け止めて
対応する方法を学んで実践していけばいいのです。

『論語』でいう「仁」のダイナミックな学習サイクルの中にいれば,
外から教育を強制する必要はないのかもしれないしれませんね。

せいぜい教育する側ができることは
「仁」の学習サイクルを促すことなのでしょう。
いや,本来ならこのサイクルは自然と回るはずなので
邪魔をしないことのほうが重要かもしれません。

『論語』の「中庸」の意味は”ほどほどに”ではない

安冨歩さんの『生きるための論語』を読んでいていると
ろくに論語を理解できていなかったな,
と気付きの連続です。

そのなかでもとくに「中庸」の捉え方は印象に残りました。

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「お知らせ現象」を受け止めて適切に対処するのが「仁」であること

次の記事を読んで,自分の目の前に現れる「お知らせ現象」を受け止めて,
学びを得て,行動に反映し続ける,
TAO塾やココロメソッドにある基本姿勢と
『論語』の「仁」であることは本質的に同じことを
説いていると感じますね。

■経営者の二大経典に共通するものとは!?
『ドラッカーと論語』(安冨歩 著),著者は語る,週刊文春WEB
http://shukan.bunshun.jp/articles/-/4312(2019/2/1リンク切れを確認)

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『論語』とは自分が本当にしたいことするためのテキスト

高校の漢詩で出てきた『論語』の
本当の意義がわかる動画紹介します。

高校の時は漢文の読み方を習得するしか考えていませんでしたが,
この動画を見ると「自分の本当にしたいことするためのテキスト」
であることが非常によくわかります。

■junkuTV,安冨 歩『論語』という革命思想

動画を見ていてメモしたことを列挙しておきます。

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安冨歩さんの書籍のエッセンスが詰まった動画

安冨歩さんの書籍を当ブログでもいくつか紹介していますが,
>>『生きる技法』-1->>『ジャパン・イズ・バック』-1-
それらのエッセンスが詰まった動画を紹介しておきます。

文字で学ぶのもいいですが,
本人が語っているところから学ぶのもまたいいなあ,
と感じます。

人によっては文字よりも映像や音声で学ぶほうが
得意な人もいるでしょう。

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「依存」とは選択肢が極端に少ないと思い込んでいる状態

次の動画を見ると
「依存」とは選択肢が極度に少ないと思い込んでいる状態
であることが改めてわかります。

ジニーフレーム,その辺のクマ8thシーズン後編Vol.38

以前当ブログでも紹介した安冨歩さんの『生きる技法』に出てきた
依存先がたくさんある「自立」した状態
と対極にあるあり方ですね。

選択肢がないと思い込むのも「欠乏感」のメンタルブロック(幻想)
支配された状態ですね。
探せばできることや手段はあるはずなのに。

「欠乏感」の切り替え方は以前動画で紹介したこともあります。

■メンタルブロックを外して行動を促進する方法 Part 1 概要・欠乏感