学生さんの立場からすると
研究における教員の助言が正しくないことが多い,
と嘆きたくなることもあるでしょう。
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安冨歩, 本多雅人『今を生きる親鸞』樹心社 (2011)
『今を生きる親鸞』を読んで,
「客観的」というのがそもそも幻想であり,
「理解した」という状態にも
客観的で固定的なものがないことが書かれていて,
身の回りで起きていることを
じっくり振り返るとそのとおりだと感じました。
環境問題と呼ばれているものを立ち止まって考え直そう
ビジネスも研究も教育もスタートは仮説
研究テーマ選びも価値観,仮説も価値観,結果を急ぐのも価値観
研究によって客観的に真実をとらえられると思いたくなりますが,
人間というフィルターで取り込んだ情報を
人間に理解できるように加工して発信せざるを得ません。
たとえば人間は紫外線・赤外線を見ることはできませんし,
小さいものも肉眼では認識できません。
動物には聞こえる超音波も人間には聞こえません。
同じ人間でも視覚や聴覚には幅もあります。
研究では分析装置で人間が直接認識できないものを
認識しやすいように変換したものを
見せているにすぎない部分があります。
あくまで変換したものなので真実そのものか?
と言われると,
完璧に真実にたどり着けているとは言えないでしょう。
真実が分析装置に依存しているわけないでしょうから。
真実に近づく努力をする必要はありますが,
完全な真実に人間は到達できないことも
同時に認識しておくのが大切だと感じています。
また,そもそも研究をしよう,と思うのが価値観に依存しています。
この時点で完璧な客観性も成り立たなくなります。
- 研究テーマ選びも価値観
- 仮説も価値観
- 結果を急ぐのも価値観
研究も価値観の影響をまぬがれないですね。
もちろん理屈や論理の後ろ盾はありますが…。
個人の偏った価値観に固執しすぎないように
自問し続けながら研究していくしかないのだろうと思います。
個人個人で異なる価値観があるからこそ
色々な研究成果が出てくるので
価値観を完全否定する必要もないですね。
特定の価値観にこだわりすぎないのが大事な気がします。
自分を表現する手段を私たちは学んでいる
測定すると改善される
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もとの記事はこちら↓。
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これ研究者もよく当てはまるんじゃないかと思います。
「経営者」を「研究者」,「仕事」を「研究」
と言い換えることもできますね。