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色即是空空即是色と成功法則

意味がありそう,実体だと頭脳で思い込んでいること=色
が実相(ありのままの真実)からみると何の意味もない=空,
この一方で,
何の意味のなさそうに自我意識では感じること=空
が実相では,それこそが真実の顕れであること=色

というのが「色即是空空即是色」を
自分なりにかみくだいた中身です。

評価や金銭的利益にはならないけどやらずにはいられなことも
自我意識レベルでは「空」に見えますが,
その人の魂,普遍意識の個的表現がしたいことなので「色」です。

「○○するといい」「~すべき」「××してはいけない」
といった具体的な成功法則やアドバイスは「色」にみえて
その人のありのままの性質を活かす邪魔をする可能性を考えると
実は「空」で,
「生き方は人それぞれ」「自分の内側にしか答えはない」 みたいな具体性がなくて意味のなさそうな言葉は「空」に見えるけど,
それが本質であって「色」なのかもしれないなと感じています。

ストーリーに頼らない研究のあり方

人間の認識パターンとしてストーリーがあったほうが
理解しやすいこともあります。
これは研究においてでさえそうです。
ある意味仮説を立てることもストーリーを考える要素を含んでいます。

ただし,これは「人間が理解しやすい」だけで
ありのままの真実を明らかにしやすいかどうかとは
別次元の話です。

次の記事は,人間の心情としてはストーリーを考えてしまうけれど,
それを受け入れつつストーリーに頼らない研究のあり方も
大事なことを認識させてくれます。

■牛の殺処分を拒否した畜産家が、世界初の実験で明らかにした被曝の影響とは,産経ニュース
http://www.sankei.com/affairs/news/160221/afr1602210001-n2.html

とくに最後のほうにある言葉に重みを感じます。
下に引用しておきます。

「本当だったら何も出ないで幸せな形で終わるのが一番いい。それが住民の帰還や復興にもつながる。しかし、私たちはストーリーも到達点もつくらない。」

葦原瑞穂:黎明(上・下),太陽出版 (2001)

今日は葦原瑞穂さんの『黎明』を紹介します。
何についての本かといわれると一言では表しにくいです。

人それぞれ受け取る印象が大きく変わりそうな本です。
また下手に短い言葉で表現してしまうと
受け取れる情報が制限されてしまいそうだ,
とも感じさせてくれます。

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研究テーマ選びも価値観,仮説も価値観,結果を急ぐのも価値観

研究によって客観的に真実をとらえられると思いたくなりますが,
人間というフィルターで取り込んだ情報を
人間に理解できるように加工して発信せざるを得ません。

たとえば人間は紫外線・赤外線を見ることはできませんし,
小さいものも肉眼では認識できません。
動物には聞こえる超音波も人間には聞こえません。
同じ人間でも視覚や聴覚には幅もあります。

研究では分析装置で人間が直接認識できないものを
認識しやすいように変換したものを
見せているにすぎない部分があります。

あくまで変換したものなので真実そのものか?
と言われると,
完璧に真実にたどり着けているとは言えないでしょう。
真実が分析装置に依存しているわけないでしょうから。

真実に近づく努力をする必要はありますが,
完全な真実に人間は到達できないことも
同時に認識しておくのが大切だと感じています。

また,そもそも研究をしよう,と思うのが価値観に依存しています。
この時点で完璧な客観性も成り立たなくなります。

  • 研究テーマ選びも価値観
  • 仮説も価値観
  • 結果を急ぐのも価値観

研究も価値観の影響をまぬがれないですね。
もちろん理屈や論理の後ろ盾はありますが…。

個人の偏った価値観に固執しすぎないように
自問し続けながら研究していくしかないのだろうと思います。

個人個人で異なる価値観があるからこそ
色々な研究成果が出てくるので
価値観を完全否定する必要もないですね。
特定の価値観にこだわりすぎないのが大事な気がします。