カテゴリー別アーカイブ: 研究

マイクロリアクター関連の情報や研究に対する考え方を述べていきます。とくに感性の大切さに触れています。

大学の職員宿舎に入るメリット・デメリット

一般の企業に社宅を提供しているところがあるように,
大学にも職員向けの宿舎があります。

職員宿舎に入るメリット・デメリットを考えてみます。
とくに短い任期で働く人間にとってどうか
という視点で書いていきます。

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ビジネスも研究も教育もスタートは仮説

研究では

  • 今後の世の中に貢献するにはこういった材料の開発が必要だろう
  • ~をしたら…が起こるだろう
  • 現象が起こる理由はこれだろう
  • こうやったらねらった機能が得られるだろう
  • AとBを反応させると○○という性質のものができるだろう

といった仮説を立てます。

ビジネスも始めるときは仮説なのは研究と同じです。

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研究テーマ選びも価値観,仮説も価値観,結果を急ぐのも価値観

研究によって客観的に真実をとらえられると思いたくなりますが,
人間というフィルターで取り込んだ情報を
人間に理解できるように加工して発信せざるを得ません。

たとえば人間は紫外線・赤外線を見ることはできませんし,
小さいものも肉眼では認識できません。
動物には聞こえる超音波も人間には聞こえません。
同じ人間でも視覚や聴覚には幅もあります。

研究では分析装置で人間が直接認識できないものを
認識しやすいように変換したものを
見せているにすぎない部分があります。

あくまで変換したものなので真実そのものか?
と言われると,
完璧に真実にたどり着けているとは言えないでしょう。
真実が分析装置に依存しているわけないでしょうから。

真実に近づく努力をする必要はありますが,
完全な真実に人間は到達できないことも
同時に認識しておくのが大切だと感じています。

また,そもそも研究をしよう,と思うのが価値観に依存しています。
この時点で完璧な客観性も成り立たなくなります。

  • 研究テーマ選びも価値観
  • 仮説も価値観
  • 結果を急ぐのも価値観

研究も価値観の影響をまぬがれないですね。
もちろん理屈や論理の後ろ盾はありますが…。

個人の偏った価値観に固執しすぎないように
自問し続けながら研究していくしかないのだろうと思います。

個人個人で異なる価値観があるからこそ
色々な研究成果が出てくるので
価値観を完全否定する必要もないですね。
特定の価値観にこだわりすぎないのが大事な気がします。

今の学校では「なぜ」タイプはつらい

↓の記事に出てくるちきりんさんが
教えてほしいこのリストを見ていると,
「なぜ」「何」「どうやって」「今すぐ」の四つの学習タイプで
今の学校教育が「なぜ」が強い人に対応していないんだろうなあ
というのを感じます。

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P.F.ドラッカー:プロフェッショナルの条件,ダイヤモンド社 (2000) -3-学ぶ組織教える組織

おととい昨日に続きドラッカー氏の『プロフェッショナルの条件』の
印象に残った点,感じたことを記していきます。

組織に依存しない(できない)ことを1回目で触れましたが,
組織で活動することがなくなるわけではありません。

あくまで固定化された一つの組織に依存しない
だけなのだと思います。

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ケミカルエンジニヤリングにナノ粒子再分散の解説記事を書きました

ケミカルエンジニヤリング2014年2月号に解説記事を書きました。
33~37ページです。
今週の月曜日に冊子が私のところに届きました。

出版している化学工業社のページはこちらです。
http://www.kako-sha.co.jp/2014contentschem.html

凝集してしまうナノ粒子を再分散させて使えるようにするための
背圧弁を使った連続プロセスを紹介しています。

ナノ粒子とはその名前が表しているように
ナノメートルオーダーの粒です。
目には見えません。

ナノ粒子は化粧品,薬品,塗料をはじめ
色々な物に使われています。

しかしナノ粒子には凝集しやすいものもあります。
ナノ粒子を作っても使うときには
ナノメートルオーダーのサイズでなくなってしまうこともあります。

ナノの3桁上のマイクロメートルまで大きくなることも・・・。

粒子の性質はその大きさで変わってくるので
凝集してしまうと不都合なこともあります。
医薬品として使う場合は体内に入りますから
非常に危険なことになるかもしれません。

というわけでもう一度ナノメートルオーダーまで分散させて
使える物にしましょうというのがこのプロセスの目的です。

ご興味があればお読みいただければ幸いです。

大学の工学系の図書館にはたいていあるでしょうし,
企業でも購読されているかもしれません。

Amazonでも売っているようです。

研究発表・論文でも使っている「なぜ・何・どうやって・今すぐ」

2月は卒論や修論を書いたり発表したりする
学生さんが多いと思います。

以前紹介した4つの学習タイプ「なぜ・何・どうやって・今すぐ」
対応した表現がどのように研究発表に入ってくるかをまとめておきます。

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緒言の目的と結言の結論は対応していますか?

今の時期は大学に出す論文や
春先の学会の要旨を書くことも多いかと思います。

学生さんの要旨で
構成上のミスとしてよく見かける
緒言の目的と結言の結論が対応していない
ことに触れておきます。

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