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大学進学は難易度のとても高い投資
ゆっくりが語る博士課程進学を決める前に提示したいこと Part14 博士課程進学のデメリット2
大学進学もメリットとデメリットの両方を見るのが大事
大学に行けば大抵上手くいくとはかぎらなくなってきていて,
大学進学もメリットとデメリットの両方を見て考えたほうがいい
状況になってきていると思う。
次の記事はあくまで個人の体験談ではあるが,
進学するかどうかを識別するときの参照情報にはなる。
■ナガシマナツミ:大学に行かず高卒で就職することのメリット・デメリット,なつみずむ
奨学金(教育ローン,とくに有利子)を借りて博士課程に進学するなんてとんでもない!
ドラクエとかにある,
「このアイテムを捨てていいですか?
→はい
いいえ
それを捨てるなんてとんでもない!」
を進学場面にアレンジすると,
「博士課程進学のために奨学金を借りますか?
→はい
いいえ
奨学金(教育ローン)を借りて博士課程に進学するなんてとんでもない!」
になりそう。有利子の場合はとくに。
無利子でもデフレの状態だと実質金利はプラスなので油断は禁物。
例外は,無利子の奨学金で,
かつ奨学金なんて借りなくていいほど裕福な人。
借りておいて使わずに運用してマイナス金利を享受できる場合。
奨学金を借りる必要がある人ほど
奨学金を借りると窮地に陥る可能性が高いという
欺瞞を抱えたシステムだ。
博士課程の学生をどうしてもほしい教員と学生のやりとりも
以下のようなことが起こりうる。
教員「博士課程に進学しますか?」
学生「はい →いいえ」
教員「そんな,ひどい……」
教員「博士課程に進学しますか?」
……以下「はい」と答えるまで無限ループ
無限ループって怖いね……。
デフレ下で奨学金という名の借金を背負うリスクは見かけの金利よりも大きい
奨学金という名の借金を背負って大学に行くリスキーさが増しているのは
デフレのせいでもある。
無利子の借金だとしてもデフレの分だけ実質金利がかかってしまう。
たとえば,メロンパン1個100円で買える世の中で100円の借金をすると,
メロンパン1個分相当だが,デフレが進んで1個50円になってしまうと
無利子でもメロンパン2個分の借金になってしまう。
借金は実質金利(表面金利-インフレ率or表面金利+デフレ率)で考えるのが重要。
表面金利が0ならよいというわけではないのだ。
一方で表面金利がプラスでも実質金利がマイナスなら,
どんどん借金したほうがいいことになる。
また,銀行の普通預金に預けても利子が付かないから
別のものに投資しようというのはよくある文言だが,
デフレ下では名目金利が0でも
デフレの分実質は利子がついているようなものだ。
投資の才能がない,投資に興味がないなら,
デフレ下では普通預金または1年程度の定期預金で放っておくのは
実践コストも低くて悪くない方法だったりする。
大学教育を無料化すると「だたより高いものはない」になる?
次の記事も大学無料化を疑問視しているように,
本当は勉強や研究なんてしたくないのに
「無料だから」という理由だけで大学に行くのは,
行った学生も時間を無駄にする可能性が高いし,
そんな学生を相手にすることになる教員側も
学生を大学に縛り付けて勉強・研究をさせる
不毛な努力を強いられる恐れがある。
■城繁幸:偉い人が大学教育を無償化しようと言い出した時に読む話,Joe’s Labo