英語論文を書いていて文法のミスにつながる要因として
次のような日本語特有の性質があります。
- 数で名詞や動詞の形が変わらない
- 冠詞の概念がない
- 主語がなくても不自然に感じにくい
これらが原因となって英語論文を書くときに次の点を
忘れてしまいがちです。
『NHK間違いやすい日本語ハンドブック』は
以前紹介した『NHKことばのハンドブック』の類書です。
こちらのほうが解説は簡素ですが項目数は多いです。
このブログでは動画で『論文の書き方講座』を公開してきましたし,
文章の書き方を学ぶのに役立つ書籍も多数紹介してきました。
これまでのまとめも兼ねて主に論文・レポート・報告書を対象にした
文書の作り方を学ぶための本を10冊挙げてみます。
文章を書くのを支えることも視野に入れているので
文章の書き方以外の本も含んでいます。
NPO法人 日本独立作家同盟から出ている
月刊「群雛」で無料サンプルでも読める
『セルフパブリッシングのための校正術』
の大西寿男さんによる連載は,
自分の文章をブラッシュアップする校正の方法を
学ぶのにとてもおすすめです。
(2016年3月号から5月号までの計3回の連載)
校正の方法を学ぶと,自分で電子書籍を出版する方だけでなく,
レポートや論文を書かなくてはならない学生さんや会社員の方も
自分の文章の質を自分で上げられるようになります。
このブログもおかげさまで多く方の読んでいただいているわけですが,
普段大学で目の前にする学生さんよりも
英語の学力の幅も広いはずです。
英語論文やプレゼンについて学ぶための書籍を紹介する記事や
(たとえば「博士課程の学生さんに英語を効果的に学んでもらうために」)
自作テキストをこのブログでは公開したり,
Kindle電子書籍『英語の論文執筆・プレゼンに役立つ本40選』に
まとめたりしていますが,
カバーし切れていない範囲があることを認識したので
追記しておこうと思います。
以前私のブログでも「学会ポスターのデザインを学ぼう」や
自作テキストの中で紹介した
「伝わるデザイン」のサイトの内容が書籍にもなっています。
★2016/8/5に増補改訂版が出ています。
KindleとKoboは固定レイアウト型です。
リフロー型の電子書籍がよろしければ出版社のHPからご購入ください。
次の記事も日本語の文法の復習になります。
■「たり、~たり」省略しない理由,毎日ことば,毎日新聞・校閲グループ
次の二つの表現を読み比べてみてください。
下のほうは少し変だと思う人が多いと思います。
この本は英語を話したり書いたりするアウトプットに役立ちます。
この本は英語を話したり書くアウトプットに役立ちます。
この例は動作の表現が短いので抜けているのに気付きやすいでしょう。
しかし,長い動作の表現を並べると後ろの「たり」を忘れがちです。
今のところは後ろも「たり」がちゃんとあったほうが
誤解を生じない点でも好ましいことを再確認しました。
Office Word®のスペルチェッカーでもこれは引っ掛かります。