このPartでは,導出した物質収支式の無次元化の方法,
その過程での無次元数(反応速度/拡散速度,ダムケラー数)の抽出,
無次元物質収支式の解の例(逐次・並列反応の収率)について説明しています。
カテゴリー別アーカイブ: 研究
討論・交流会チュートリアルー物質収支と無次元数 Part5 物質収支の取り方
討論・交流会チュートリアルー物質収支と無次元数 Part4 混合の大切さ
討論・交流会チュートリアルー物質収支と無次元数 Part3 無次元数と物質収支式の関係
討論・交流会チュートリアルー物質収支と無次元数 Part 2 物質収支の例と利点
討論・交流会チュートリアルー物質収支と無次元数 Part 1 既知ブロックを外す
相関はあるけど因果関係もある?
昨日の記事に続いて,
「不都合な真実」とそれに対する誤りの指摘をみて感じたことを
もう一つ書いておきます。
相関はあるけど,因果関係がない(明確ではない)という指摘が
多いと感じました。
環境問題の場合,原因と結果の関係がたくさんありすぎて
シンプルな関係で説明するのが不可能なので
こういうことが起こりやすいと思います。
一般的な研究でもグラフを見せて説明することは多いですが,
相関はあるけど本当に因果関係もあるのか?
というのは気を付けようと再確認しました。
※2014/5/25追記
↓こちらの動画も参考になります。
因果関係があるときは相関もあるけど,
相関があっても因果関係があるとは限りません。
税金の話が出てきますが,単調な傾向でないものもあります。
この動画に出てくる法人税率が0%でも
100%(これだと誰もビジネスなんてしなくなる)でも
税収は0になるので最大値になる税率があるはずです。
『不都合な真実』を見てもののとらえ方を考える
マイクロ化学プロセス分科会 第4回 討論・交流会 チュートリアル予告編
マイクロ化学プロセス分科会
第4回 討論・交流会
2013年7月25日15:00~26日13:00
とりごえ温泉「栖(すみか)の宿」
にてマイクロ化学プロセスのチュートリアルを行います。
私が担当する
「マイクロ化学プロセスで大切な物質収支式と無次元数の導出」
の予告編をアップしました。
デジカメで撮影した動画にPowerPoint®の紙芝居を
埋め込むテストも兼ねています。
■当日の配付資料(解答付き)
https://panoramic-view.info/pdf/20130725Material-Balance-Tutorial.pdf
配布資料をKindle電子書籍でも読めるようにしました。
特典として,例題・穴埋めの解答部分を抜いたスライドと
スクリプトを入れたPowerPointノートのPDFファイルを
ダウンロードいただけるようにしました。
発信者側に立つ方のツールとしてご活用ください。
■マイクロ化学プロセス分科会公式HP
http://www2.scej.org/cre/mcp/
■マイクロ化学プロセス分科会facebookページ
https://www.facebook.com/scej.org.cre.mcp
■マイクロ化学関連の動画リスト
https://www.youtube.com/playlist?list=PLtEVzmhYKPPytFcH9L89tmIiBeD9jSsfn
撮影 Canon PowerShot SX160 IS
編集 Camtasia Studio 8
ナンバリングアップを実現するマイクロリアクター
「マイクロリアクターとは」の記事中で,
一つの微小な流路では処理量が稼ぎにくいので
ナンバリングアップ(並列化)で対応するということを書いています。
この概念を実現しているマイクロリアクターの例として
神戸製鋼株式会社のSMCR®
(Stacked Multi-Channel Reactor,積層型多流路反応器)
があります。
各プレート内に並列に流路がある上に,
プレートを集積することでも並列数を増やせるようになっています。
一つのリアクター内で流路数を増やす方法を
Internal Numbering-up,
リアクター自体を並列する方法を
External Numbering-upとよぶことがあります。
また,当ブログでも紹介している
スラグ流を伴う操作にも利用できます。
SMCR®内のスラグ流の動画も上記リンクに掲載されています。
ナンバリングアップの概念を使った
マイクロリアクターの論文の例をいくつか挙げておきます。
- M. Al-Rawashdeh, F. Yu, T.A. Nijhuis, E.V. Rebrov, V. Hessel, J.C. Schouten
“Numbered-up gas–liquid micro/milli channels reactor with modular flow distributor”
Chemical Engineering Journal, 207–208, 645–655 (2012)
doi: 10.1016/j.cej.2012.07.028 - M.N. Kashid, A. Gupta, A. Renken, L. Kiwi-Minsker
“Numbering-up and mass transfer studies of liquid–liquid two-phase microstructured reactors”
Chemical Engineering Journal, 158, 233–240 (2010)
doi: 10.1016/j.cej.2010.01.020 - Osamu Tonomura, Takayuki Tominari, Manabu Kano, Shinji Hasebe
“Operation policy for micro chemical plants with external numbering-up structure”
Chemical Engineering Journal, 135S, S131–S137 (2008)
doi: 10.1016/j.cej.2007.07.006
ブログ内参考記事「スラグ流とは」